収録道路と未収録道路とは?全国道路情報のデータベース【特殊車両通行許可】
東京都武蔵村山市の特車申請屋さん(運営:紺野行政書士事務所)です。
トレーラーなどの特殊車両が走行するためには、普通自動車より大きく重いため、道路の保全や交通の安全のために特殊車両通行許可を得る必要があります。
通行許可の申請をすると、行政庁は審査を行いますが、このとき行政庁は全国の道路情報が収録されたデータベースを利用しています。
このデータベースを道路情報便覧と呼びますが、全国の全ての道路が収録されているわけではありません。
この記事では、収録道路と未収録道路について、道路情報が集約されている道路情報便覧とは何かについて、専門の行政書士が経験に基づいて、わかりやすく解説します。
目次
特殊車両とは?
特殊車両とは、一般の道路を通行するために特別な許可が必要な大型や重量の車両を指します。
特殊車両を通行させるときは、道路管理者の許可を受けるように、道路法で定められており、この許可のことを特殊車両通行許可といいます。
特殊車両は原則、道路を走ることは禁止されているため、それを例外的に解除するための許可となります。
この申請には、多くの書類や手続きが必要ですが、企業が特殊車両を安全かつ法的に運行するためには、この許可は欠かせません。
特殊車両通行許可について詳しい解説はこちら▼
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道路情報便覧(収録道路と未収録道路とは)
道路情報便覧とは、特殊車両が通行するために必要な情報を収集・収録したデータベースです。
このデータベースには、全国の道路の構造や交通条件などが詳細に記載されており、申請書を受付けた道路管理者は、その特殊車両が通行しても問題ないか、問題なければどのような条件を付けるか、データベースを参照することで、審査を効率的に行うことができます。
また、道路管理者は最新の道路情報を反映させるためにも日々データ更新を行っています。
収録道路とは
道路情報便覧に収録されている道路を収録道路と呼びます。
このデータベースには、交差点や橋梁、道路幅員や最少高、最少曲線半径などの情報が含まれています。
これらの情報は、特殊車両が通行する際に必要な条件を示しており、通行許可の審査において重要な役割を果たします。
未収録道路とは
道路情報便覧にまだ収録されていない道路を未収録道路と呼びます。
実は、道路情報便覧には全国のすべての道路が収録されているわけではありません。
こういった収録されていない未収録道路は、道路管理者による個別の審査が必要となりますので、その分、審査期間が長引く傾向があります。
申請者側からすれば、申請した経路に、未収録道路があるかどうかは審査期間に大きく影響するため、許可までどれくらい期間がかかるかを予想する上では重要です。
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全国の道路の収録率を見てみる
この道路情報便覧に収録されている道路の割合をみてみましょう。
平成29年度時点の情報で古いですが現在も大きく変わらないと思います。
※道路情報便覧の収録状況
・高速道路や国道 ほぼ100%
・都道府県道 約60%
・市町村道 約30%
収録化はまだ十分とはいえない状況がわかります。
道路情報便覧(道路データ)は日々更新されている
ドライバーならば、道路環境は常に変化していることはよくご存知と思います。
使っていた道路がなくなって、新しい道路が作られたり、既存の道路が改修されたりしています。
それに伴って、道路情報便覧に収録されている情報も、実際の道路状況に合わせて常に最新にするために更新されています。
道路管理者は、毎年データ更新を行い、道路情報便覧を最新の状態に保つことが求められています。
記事全体のまとめ
この記事では、収録道路と未収録道路について、道路情報が集約されている道路情報便覧とは何かについて、について解説しました。
結論は、
・収録道路とは
道路情報便覧という全国の道路情報が集約されているデータベースに収録されている道路のことで、
このデータベースを参照することで、審査を効率的に行うことができます。
・未収録道路とは
道路情報便覧にまだ収録されていない道路のことで、こういった収録されていない未収録道路は、道路管理者による個別の審査が必要となりますので、その分、審査期間が長引く傾向があり、申請者側からすれば、申請した経路に、未収録道路があるかどうかは審査期間に大きく影響するため、許可までどれくらい期間がかかるかを予想する上では重要です。
特殊車両通行許可の申請は、企業が特殊車両を安全かつ効率的に運行するために必要な手続きですが、非常に複雑で手間のかかる手続きです。
道路法、車両制限令、道路交通法などの法令知識が必要な上、実務処理や役所対応のノウハウも求められます。
さらに、法令や制度は常に変わるため、その都度対応が必要です。
行政書士に特殊車両通行許可申請を任せることで、通行許可の取得後も専門的な視点から相談に乗ることができます。
特殊車両通行許可に関することでお困りの方は、専門家である行政書士にご相談ください。