過積載が発覚したら?違反点数・罰則・罰金・免停などのリスクは?

過積載が発覚したら?違反点数・罰則・罰金・免停などのリスクは?

東京都武蔵村山市の特車申請屋さん(運営:紺野行政書士事務所)です。

トラックには最大積載量が規定されており、それを上回る荷物を積み込むと過積載となり違法です。
過積載が発覚した場合、罰則の対象はドライバーだけでなく、運送事業者、荷主にまでおよぶことがあります。

また、過積載の状態で走行すると、ブレーキの利きが悪くなり追突事故が起こりやすくなり、バランスも悪くなるため、対向車線にはみ出したり、カーブで横転しやすくなります。

このような事態を避けるために、ドライバーや運送会社は、過積載のことをよく理解する必要があります。
この記事では、過積載のリスクと罰則について、専門の行政書士が経験に基づき、わかりやすく解説します。

過積載のリスクとは

過積載(かせきさい)は、多くの運送業者にとって重大な問題です。
車両の許容重量を超えて荷物を積むことにより、安全性や法的な規制を超えるリスクが生じます。

過積載が引き起こす主なリスク要因として、以下のことがあります。

・重大な事故を引き起こす
過積載により車両の重量が増し、ブレーキが効きにくくなると急な停止が困難になります。
後続車両との安全距離を確保できなくなったり、車両のハンドリングの安定性が低下し、カーブや急旋回時に転倒や脱輪のリスクが高まります。

・法違反と経営負担
過積載は法律で禁止されており、違反した場合は違反点数加算、罰金、免許停止などの法的な制裁が科されることがあります。
また、重大事故を引き起こした場合、運送会社などの事業者は損害賠償の支払いや社会的信用を失うことで事業継続が危ぶまれ経営負担となりえます。

・車両コストが増える
車両の設計を超えた荷物を積んでいるため、車両の寿命が縮み、燃料費は増え、ランニングコストの増大を招きます。
めいいっぱい積むことは効率的にみえて、長い目でみれば、非効率の可能性があります。

過積載を避けることで、これらのリスクを大幅に減らすことができます。

過積載の罰則とは

過積載の罰則を理解することは、日々の運行の安全性と法令遵守のために重要です。

罰則はドライバーだけでなく、事業者、荷主にまで及ぶことがありますので、運送業界に携わる人は要チェックです。

ドライバー向け

最大積載量の2倍の重量を積載しますと、免停で10万円以下の罰金または6ヶ月以下の懲役となります。
会社だけでなく、運転していた者に対しても、事故を起こして人や物に損害を与えれば、民事訴訟においては賠償責任が生じます。

長時間労働を強いられているせいで、事故を起こしそうなら身を守るために転職を検討しましょう。

超過割合違反点数罰則
5割未満2点3万円の罰金
5割以上3点4万円の罰金
10割以上6点(免許停止)10万円以下の罰金又は6ヶ月以下の懲役
国土交通省資料:過積載は、荷主にも罰則が適用されます!!

運送会社向け

ドライバーに過積載を下命した事業者は、車両の使用が制限されます。
使用停止日数は、違反内容とその回数に応じて定められます。

また、繰り返し、過積載運行を行うなど悪質な違反者の場合は、車両の使用制限にとどまらず、事業の許可・運行管理者資格が取り消される場合もあります。

超過割合初回2回目3回目4回目
5割未満10日×違反車両数30日×違反車両数80日×違反車両数200日×違反車両数
5割以上20日×違反車両数50日×違反車両数130日×違反車両数330日×違反車両数
10割以上30日×違反車両数80日×違反車両数200日×違反車両数500日×違反車両数
国土交通省資料:過積載は、荷主にも罰則が適用されます!!

荷主向け

過積載に関する責任を追及されるのは、ドライバー、事業者といった車両の使用者だけではありません。

荷主は、道路交通法によって過積載車両の運転の要求が禁止されています。
要求せずとも、過積載と知りながら荷物を渡すのもいけません。

もし、荷主等が繰り返し、過積載を要求する恐れがあると認められるときは、警察署長から、過積載の「再発防止命令」が出されます。
この再発防止命令を無視すると、6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられます。

記事全体のまとめ

この記事では、過積載の違反点数・罰則・罰金・免停などのリスクについて解説しました。

結論は、

・過積載のリスクとは
重大な事故を引き起こす、発覚すると罰則が科されたり社会的信用を失う、車両が設計より重くなるため車両寿命が縮んだり燃料費が増えランニングコストが増大する。

・過積載の罰則とは
会社は車両停止処分などを受けるほか、ドライバーは過積載の度合いによって違反点数加算と罰金という制裁がある。
悪質と判断されれば、会社は事業許可の取り消し、ドライバーは免許停止+罰金または懲役という重い制裁がある。

一度により多くの荷物を配送してコストを下げたい運送会社の事情もありますが、交通の安全や道路などのインフラ保全のために過積載の罰則があります。
自己を守るためにも、過積載のリスクを理解して法令遵守で運行しましょう。

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知らないと損をする?特殊車両通行許可に関する罰則と取締り


ちなみに、国土交通省によると、過積載の大型車両は、通行台数の0.3%ですが、道路や橋の劣化の原因の9割はこのたった0.3%によるものだそうです。
過積載の車両が道路に与える影響はとても大きいことがわかります。

また、通行する特殊車両の約3割は過積載車両ということです。
トレーラーなどの特殊車両は、車両と経路ごとに通行許可が必要になりますが、この申請手続きは、非常に複雑で手間のかかる手続きです。

道路法、車両制限令、道路交通法などの法令知識が必要な上、実務処理や役所対応のノウハウも求められます。
さらに、法令や制度は常に変わるため、その都度対応が必要です。

行政書士に特殊車両通行許可申請を任せることで、通行許可の取得後も専門的な視点から相談に乗ることができます。
特殊車両通行許可に関することでお困りの方は、専門家である行政書士にご相談ください。

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